カエル君に挨拶

日常

しばらく雨が続くそうですね。
あ~毛布とか冬用のシーツとかの洗濯が…
そしてそろそろ冬が来るので準備もしなくてはなりません。

長野や東北の豪雪地帯のような冬支度まではしないにしてもプチ田舎なのでそれなりの準備が必要です。

10年ほど前までは雪も積もったりしていました。
山の麓に住んでいるので水道管が破裂?凍結?するとかでそこらにある水道管にタオルを巻いたり12月には冬タイヤにも交換しておかないといけません。

口癖の

わたし
わたし

あ~めんどくさ

ブツクサ言っても誰もしてくれるわけではないのでしょんぼりしながらとりかかっていくのです。

どうしてこんな田舎に住んでいるんだろう…
市内でマンション暮らしの時にはなかった手間が田舎では当然のこととして発生するのでもう諦めてますがボンさんとケンカになるとつい出てしまう言葉。

わたし
わたし

だから田舎って嫌やねん

テレビのリモコンをひたすら握りしめて

ボンさん
ボンさん

大谷ケガやねんて 大丈夫かいな

大谷君のケガも心配ですが家のこと少しは考えたらどーなん。
こんなこと言っても多分耳を折りたたんでしまっていて聞こえないんでしょうね。


解決しない話し合い

ボンさんの実家である我が家に引っ越しをしてきたのは今から20年位前のことでした。

お義父さんがお亡くなりになり実家が空き家になると言うことで市内から車で1時間ほどの場所に帰ると言い出した旦那。

ボンさん
ボンさん

実家に引っ越しするで

わたし
わたし

アンタ何言うてるん

ボンさん
ボンさん

家賃いらんやんけ

わたし
わたし

家賃の問題じゃない

市内でのマンション暮らしはとても便利でもありそして住み慣れた地域でした。
独身の頃からその地域のあちこちに住んでいたのもありたくさんの知り合いもいました。
そしてなんと言っても息子の幼稚園での生活はとても楽しい毎日で本人もわたしも生き生きと生活をしていたんですね。

そんなところに実家に帰るとか…

わたし
わたし

絶対に無理

勿論ボンさんは例のごとく聞く耳なんて持ってはくれませんでした。


ああだこうだと反論するわたしを一切無視して平然としているボンさんに離婚もチラつき始め…

わたし
わたし

アンタ一人で帰ったらいいやん

ボンさん
ボンさん

アホ抜かせ んなこと出来るかボケー

わたし
わたし

ボンの幼稚園どーするん

ボンさん
ボンさん

幼稚園みたいなもんどこなとあるやろ

探せば幼稚園はどこにでもあると思います。
ただ、調べて調べてここにすると決めて競争率くぐり抜けて受かった幼稚園です。
しかもお友達もたくさん出来て毎日誰かのおうちに集まって遊んでる日々を思いつきで簡単に言う旦那には理解が出来ませんでした。


そして。


わたし
わたし

牛とかおるし鶏小屋もあるし

周り田んぼばっかりやん


すっごいド田舎ではありませんが山の麓の実家の周りは畑と田んぼしかありません。
車で15分程行くと準急が止まる駅もあるにはありますが車がないと生活が出来ない場所です。

当時わたしは車を持っておらずチャリンコで買い物に行っていました。
それが車もなくて一体どうやってそこで生活をするのかそこを詰めていきました。

わたし
わたし

車もないし無理。絶対に無理

ボンさん
ボンさん

がんばればなんとかなる

わたし
わたし

何をがんばればなんとかなるん

旦那との攻防戦はずっと続き解決はしませんでした。


急な引っ越し

ボンさんのお義父さんが亡くなったのが2月の終わり頃でボンは年中さんが後少しで終わると言う時期でした。

無理無理無理絶対に無理。
こんなに譲歩出来ない話し合いは初めてです。

どうして実家に帰らなくてはならないのか。
それは必要なこと?
空き家になるなら売ればいいやん。
どうしてそこに引っ越しを?

来る日も来る日もずっと言い合いをしていました。

段々とご飯も食べられなくなり毎日泣いている日々…

1週間キッチンから出てこないわたしにボンが

ボン
ボン

お母さんどうしてそんなに泣いてるん

わたし
わたし

お友達もいるのに離れさせるのが嫌やねん

ボン
ボン

泣かんといて 俺…

どこに引っ越ししてもすぐ友達作るから….

5歳になりたての息子が引っ越しの意味もわかっているのかどうかもわかりませんでしたが泣いてばかりいるわたしに言ってくれた言葉。

友達と離れることが寂しいはずなのにわたしを想ってくれたんでしょうね。


ボン
ボン

お母さんに泣かれることが一番嫌や


ちょっとはボンさんがこの部分を見習えばいいのにと思いながら息子を抱きしめて


わたし
わたし

ごめんな お母さんの方が根性ないなぁ

生活が不便なのは我慢出来るし慣れてもくるでしょう。
ただ一つの大きな問題が幼稚園の転園。
それだけをクリアしたらいいと思っていたある日。


幼稚園のママさん達にも相談し引っ越ししたくない~と嘆いてると


ママ友
ママ友

1時間やろ 通ったら?


たくさんのお友達が出来て楽しい日々を親の都合で無くしてしまっていいんだろうかと悩むわたしに提案をしてくれました。

そうやん通えばいい。


わたし
わたし

引っ越しの条件 車買って

ボンさん
ボンさん

車買うのはともかく 通うのは無理やろ

わたし
わたし

なんとしても通う

たったの1時間のこと。
後1年の幼稚園生活ぐらい根性で通うと引っ越しを決めたわたしにあるママさんが


どっちみちそっちの小学校に通うんやろ?
幼稚園は途中で入ったにしても小学校のスタートにお友達いた方がよくない?


小学校中学校には地元から通う…
9年間の学校生活を考えると早くから慣れている方が確かに良いかも。
考えを切り替えることが出来ましたがアドバイスくれたママさん達には感謝ですね。

急な引っ越しをするわたし達親子の為に2回も送別会をしてくれました。
どらえもんのテーマソングを歌いながらみんなで涙して歌ったのも思い出です。
2年の幼稚園生活でしたが仲良くしてくれてホントにありがとうございました。



山を見上げながら

急遽決まった引っ越しの為に慌てるわたしを知らん顔して相変わらずリモコンしか持たない旦那。

引っ越し屋さんの見積もりに実家の荷物を処分するための業者さん探し。
変形しているリビングにカーペットを引くのに業者さんに依頼して見積りも…
なんと言ってもボンの幼稚園探しに面接と入園テストやらホントに忙しい1か月でした。

住んでいるマンションと実家を毎日往復し荷物の片付けや手続きなどをこなし亡くなったお義父さんの七日七日のお坊さんのお参りもありました。

果たして4月に間に合うのか….

ある日。
実家に向かう車の中でボンが

ボン
ボン

お母さん 前見てみ

わたし
わたし

ん?

市内から実家のある場所に到着する直前の景色には山々が見えてきました。

ボン
ボン

お山がキレイやな~

あぁ….
忙しいだのめんどくさいだの別れが辛いだのそんなことよりも正面に見える山を見てキレイと言えるその気持ち。
子供の心ってすごいなと思いながら車を走らせました。

わたし
わたし

あのお山の下の方に住むんやで


キレイやなと言ったその後は無言になった息子。
山を見上げながらきっと不安になったのかもしれません。

わたし
わたし

新しい幼稚園でもたくさんお友達出来たらいいな

ボン
ボン

絶対に作れるで

そやな~
そうやといいなぁ…と二人共微笑みました。


そんなことも遥か昔の出来事です。あれから20年位経ちました。
ボンは幼稚園の初日からお友達を連れて帰ってきて3日もしたら野生児へと変身しました。


ボン
ボン

おかーさん池にザリガニ取りにいこ~

わたし
わたし

ええな~いこいこ

不便だの田舎は嫌だの文句を並べ立てていたわたしですがご近所さんに助けられて子育てもすることが出来ました。
昨日はお向かいのおっちゃんがわたしの畑の土を耕してくれました。
これ都会ではなかったことだと思います。

子供がどこかでなにかしていてもすぐ来る連絡や玄関に置いてあるお野菜達。
今では全てのことに感謝の日々になりました。

秋の山々を見上げながら



わたし
わたし

紅葉はまだかな~


しょっちゅう遊びに来てくれるカエル君に挨拶しながら日々を過ごしています。

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