5か月後の玉ねぎ

日常

いきなり寒くなって長袖を着てコタツのコードを出してあたふたしていたある日。
やっと両家の顔合わせを行いマミちゃんのご両親との対面がありました。

日程が決まりそれまでの間 服はどうするん当日のお食事の場所は?
手土産は何がいいんだろうと悩みながらとうとうその日がやってきました。

こう言うのも仲人さんなどが間に入るとお聞きできるのでしょうが今の時代仲人さんなど立ててとかはあまり聞きません。
これもわたしの周りだけなのかもしれませんが子供達を間に挟みながらの連絡で当日…

ボンからLINEで

ボン
ボン

おとんの服装は?

わたし
わたし

デニムのシャツにGパン

きっとマミちゃんのご両親から聞かれたんでしょうね。

わたしの服は梅田に行くような服を考えてましたがまさか旦那の服なんて…
いや考えましたよ。
ちょっとよそ行きの服とかもあれこれ考えましたけどジャケットにスラックス?
そんな服を買いにいこ~と相談してましたけどラフな感じでとのことだったのでクローゼットを探すと新品のシャツが見つかりました。
それに10年以上はいたことがないちょっといいGパン…
あ、ベルトだけは新品を買いました。

ボンさんは普段同じ服装をしている為よそ行きなんて持ってないしこの際ジャケットなるものを買おうか~とも言ってはいたんですが結局

わたし
わたし

襟ついてるしこれでいいやろ

そんなお父さんの恰好を見てボンが

ボン
ボン

おとんが服着てるの見るのって10年以上ぶり

そうですそうです。
ボンさんは普段作務衣のズボンを何着か着まわして上はTシャツもしくはトレーナーと言う恰好をしているんです。
1年中そんな恰好をしているので普段着とかもはやよそ行きのレベルなんですね。

しかも。
普段着さえ持ってない。
そしてこんな改まった時に着る服なんて当然ありません。
なので焦るんですよね。

でもまぁラフな感じで…
この言葉を信じてお食事会の会場まで車を飛ばしました。

気さくなご両親

待ち合わせのお店に着くとすでに待ってくださっていたご両親。

夕方の混んでる駐車場で子供二人と大人4人の挨拶がいきなり始まりました

わたし
わたし

初めまして~

お母さま
お母さま

こちらこそ初めまして~

お父さま
お父さま

いつもお世話になって..

ボンさん
ボンさん

こちらこそお世話になって

ボンもマミちゃんもお互いの実家にしょっちゅう行き来をしているのでそれぞれの両親にはすっかり顔なじみになっていますが親の方は機会がなく会うことがありませんでした。

ホントに想像通りの素敵なご両親で


わたし
わたし

あ~これはボンが惚れるやろな

初対面とは言いつつもご両親の話はたくさん聞いていました。

初めてマミちゃんのおうちにお邪魔した時から…
ご飯をご馳走になりそれが凄く美味しかったことや…
家族でしているの田んぼのお手伝いをした日のことも。

ボン
ボン

ホンマにすごい人やねん

わたし
わたし

良かったな~そんな人らと出会えて

なので初対面とは思えない位親近感があり緊張していたこともすっかり忘れて個室の部屋ではやいのやいのお話は盛り上がりました。

お父さまのお仕事やお母さまのこと。
マミちゃんの小さな頃のこと。
たくさん聞かせていただきホント良かったです。

両家の顔合わせとは普通はどう言う話をするものなんでしょうね。
それぞれの子供の学歴?
してきたスポーツ?
なんせ経験がないのでそう言う場合の会話の内容はどんなものかもわからずに出向いてしまいましたが
お父さまの知識と経験をあれこれ聞かせていただき尊敬も出来て貴重なお話だったと思います。

そして一番話題に上ったのが家族がしている田んぼのお話や作っている作物のことでした。

畳2枚分の畑

我が家には庭がありません。

外の道路に面した場所に花壇が二つと家の敷地内に…
勝手口を開けて出ると倉庫がありその上に物干しがあります。
物干しには階段であがることになりますがその階段の下に畳2枚分ぐらいの空いたスペースがあるんですね。

そこは以前はコンクリートで固められていました。

なんとかここ利用出来ないかなぁと思っていた時に遠方から父親が泊りに来ていて

コンクリートってはがせられへんの?

父

機械があったらやれる

その機械を知人に借りたいと連絡すると来てくれてコンクリートをはがしてくれたのです。

数十年ぶりに外気に触れた地面。



父

ここになにがしたいんだ?

わたし
わたし

お花とか簡単なお野菜植えたい

父親は素人ですが本格的に家庭菜園をしておりこだわり過ぎて高いビニールハウスを建てたりもしていました。
PCが出来ないので図書館に行き調べ尽くして農家さんも聞きにくるぐらいの立派なトマトを作ったりもしました。

そんな父なのでわたしの思い付きのほんの小さな土のある場所になにか適当に植えてみたい

が。

ホームセンターに行きあらゆるものを買い込んできたのです。


土の境目に建てる柵?
これも木を買って寸法を測りさび止めのペンキを塗った後に好みのペンキで塗りました。

びっくりしたのが土って土だけじゃないんですね。
お花や野菜を植えるにはそれにあった土や土の中の成分を調和させる土?
肥料など知らない物をたくさん買い込んできた父は


父

土を作らんと植えれんぞ

買ってきた土ですぐお花が植えれると思っていたわたしは


わたし
わたし

なんでもいいやん てきとーで

父

ウダウダ言わんと雑草抜けーっっ

うわぁ….
思い付きでしたいと言ったことがなんだか大がかりなことになっていきました。

数十年ぶりに会った父とまさか我が家の小さな畑を作ることになるとは….
嬉しくもありめんどくさくもありそして長年会話もしてこなかった父との親子の時間が作れて良かったひと時になりました。

そして…
父が作ってくれた畑にはきゅうりとトマトとお花を植えて憧れの家庭菜園が出来上がりました。

あれからもう数十年経ちました。
数年はあれこれ植えたり楽しんでいましたが日頃のバタバタで畑は雑草で埋まりすっかりその存在も忘れていたこの頃。


マミちゃんのお父さまのお話を聞いているとまた何か植えてみたいなぁと思い始めました。


そこで早速お母さまにLINEしてお勧めの野菜をお聞きすると


お母さま
お母さま

今の時期なら玉ねぎか大根ですね~

ニラもいいですよと教えて頂き大根は収穫が遠そうなのでニラと来年の楽しみに玉ねぎもいいかな….


の前に土を作るために

わたし
わたし

雑草抜かないと….


来年。
玉ねぎが出来る頃に…


亡くなった父が植えて帰ったこちらもきっとまた咲いているでしょう。


マミちゃんのご両親のおかげで父を思い出すことが出来て感謝です。
そして縁がありこうしてわたし達家族とも縁者になってくださりありがとうございました。

未熟な子供達のこれからの応援とわたしの家庭菜園も見守ってくださいね。
これからもどうぞよろしくお願いします。



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