そろそろ11月が終わり…
いよいよ12月が来ますよね。
毎年何故か12月になると普段の生活のはずが気持ちだけ焦ってきて

あ~ 忙しい忙しい
大掃除をするわけでもありませんし?
そりゃ年末の買い出しはありますがそれまでは特に大騒ぎすることもないのに何故か一人で勝手に忙しいふりをしてバタバタと過ぎていくのが12月になります。
一つだけ意識してることと言えば。
新しい年を迎えるために今年出来ることは今年のうちに…
放置していたことをやってしまいしばらく連絡をしていない知人友人にとLINEをいれること。
体調崩してない?
忙しいやろ~無理しなや。
なにかあったらまた言うてや~
元気で年越せるようにお互いにがんばろな~
1年1年 年を取っていくことに労いを言いながらまた来年もよろしくな~
また会える時に…
元気な顔見せてや~
12月の始めからそうして連絡を入れることを習慣にしています。
送別会とか
書類の提出がありお休みの日に職場に顔を出してきた先日。
お姉様の一人が手招きするのでたまり場となっている台所に入ると

ハラダさん 今月一杯で辞めるそうやで

へ~そうなんですか
理由も聞くこともなく

今月って後10日もないのに…

いきなりやんな~

体調が悪いそうやわ

まぁ…年齢的なものもありますしね
誰も残念そうにしていないその会話の中でふと正社員の女性が

縫物とかどうしよう…
縫物?
確かに利用者さんの着るものがほつれたり破れたりした時にはハラダさんが縫ってくれてました。
でもやろうとすれば誰かが縫えるはず。
そんなことよりこの正社員の女性が施設に入った時に毎日毎日ハラダさんにいじめられて精神病みそうだったことは覚えてないんかいなと思ったわたし。

縫物なんて誰でもやれるじゃないですか
ハラダさんが辞めることに縫物どうしようって…
まぁこれでやっとホントの平穏が訪れる。
今年は悪鬼が退散していく年なんやわ~と思いながら職場の外に出て空を見上げると澄んだ青空がありました。
雲の流れがとっても早い。
時間の流れもとっても早い。
わたしの人生に関係ない人が職場を去ることなんて考えてる時間が勿体ない。
そう言えば職場から出ていく瞬間に

送別会とかどうする?

送別会?そんなものあるんですか?

どうやろ するんかな
送別会があろうがなかろうが

すみません~わたし忙しいので不参加で
まだ12月の予定はなにもありません。
が。
繰り返しますが
わたしの人生に関係ない人が職場を去ることに時間を使うとか勿体ない。
そう思うので不参加をお伝えして職場を後にしてきました。
人の不幸が嬉しい人
わたしが今の施設に入った時でした。
夜勤の仕事を教えて頂く先輩夜勤さんに同行をしてもらい3晩一緒に仕事をするわけですがその3回目の夜勤の時が初対面だったハラダさん。
事務所のテーブルに座っているお姉様方はすでに会っていましたがハラダさんは初めて会うので挨拶をすると

初めまして~ 〇〇と申します よろしくお願いします
そう言いながら

お名前お伺いしてもいいですか?
そう言うと

名前とか言いたくない
ぇ…名前を言いたくない…
なにやねんこのババア
まぁいいでしょう。
わたしの中の採点はマイナス100点。
このマイナス100が一緒に働いていく中で0になっていきいつかはプラス30点にでもなれば今後上手くやっていけれるのではと最初は思っていました。
同じテーブルに座っていた先輩夜勤のお姉様はきちんとご挨拶をしてくださり

一晩やけど一緒にがんばろな~

はい よろしくお願いします
こんなスタートでした。
入ってみるとやはりこのハラダさんからネチネチそして怒鳴られミスを指摘され続きました。
1年位かかったでしょうか。
ミスを指摘されなくなるまでは。
ミスと言ってもお姉様それぞれの機嫌で左右されるのである日はそれでいいと言われても翌日はそれがダメと言うことがほとんどでどうしたらいいんやろ…
それがずっと悩みのタネでした。
ミスだけではありません。
私物を違う場所に隠されたり捨てられていたり…
時々二人になると

アンタみんなに嫌われてるで

仕事で至らないことでもありました?

さあ~
おまえは小学生のノリかいな
ぁぁ…
こうやって人を詰めていくんやな…
先輩と言う人から愛情があって𠮟られるとそれは恨みを抱くこともなくすんなり受け入れることが出来ます。
それが…
人のミスを探してそれを指摘し怒り相手を言葉でねじ伏せて謝らせることに快感を持っている人がいます。
最後には自分はこんなこと簡単に出来た~と自慢に変わり優越感に浸る…
初対面の時からこの人間性がわかってしまったのでわたしはハラダさんのネチネチと怒鳴り声を

はーい すみませんでした~気を付けます~
のらりくらり交わしてやってきました。
この人は典型的な強い者には弱く下の者には強く出る人だとわかっていたので何かする前に先に上司であるサ責や職場の一番古いお姉様の許可を取ることにしたんですね。

アンタっっ 〇〇してへんがなっっ

〇〇さんがそれでいいって言ってましたけど

そうかいな ならええわ…
こんな調子でずっとやっていくとネチネチも収まるようになり嫌がらせや悪口は続きましたが直接なにか言われることが少なくなっていきました。
正社員の女性は日勤も夜勤もこなしていましたが日勤の時には9時間ぐらいネチネチ言われ怒鳴られ意地悪をされていました。
わたしとその正社員の女性は入った時期が1か月違いでしたがわたしと違い長い時間同じ時を過ごすので限界が来ていたんでしょうね。毎日のように泣きながら電話がある日々…しかも何度も上司や経営者に辞めたいと訴えていました。
そして周りが宥める日々でもありました。
見ていても気の毒になるぐらいの意地悪をされてもう無理…
それを

仕事で見返すことしかないで
そう励ますことしか出来ずに…
その正社員の女性もよく耐えました。
耐えられなかった人達はたくさん辞めていきました。
誰かが辞める度に上司から次に人が辞めたら考えさせてもらうからなと言われてもまったく平気なハラダさん。
わたしはいつも思っていました。
人にそんなことをしたら必ず自分に返ってくる。
そんなことわからないんやろか…
一番びっくりしたのが通勤の時にバス停から歩いてこられてましたが元気盛りの中学生の男の子達がふざけてじゃれあって登校していた時のことです。
ハラダさんの体に男の子達が当たりそうになったそうです。
それを出勤して言うには

あのクソガキ達がもしも体にぶつかったら
学校に電話して大事にしてやる。
そして警察に電話や。
学校って…
警察って…
自分も子供を育てたことがあるでしょう。
元気な男の子達を見て可愛いなぁと思うことはないのでしょうか。
そしてハラダさんの一番醜い姿と言えば職員の誰かが体調が悪いと言うと何故かすごく嬉しそうにするあの顔。
大丈夫?
今日は無理せんときや。
手伝うからな~
そんな言葉も出さずに実に嬉しそうに大変やな~と言うあの顔。
わたしはあの顔が不気味過ぎてつい思わず言ってしまったことがありました。
ハラダさんって

どうして仲間が困ってるのに嬉しそうなんですか?
すると黙り込みましたが
人の不幸が嬉しくてたまらない姿。
あ~いつかこのババアに天罰が下りますように….
それからの数年。
我が物顔で職場を引っ搔き回し利用者さんへの暴言やナースさんへの悪態。
神様が見てるならこの状態をほっておくはずがない。
そう信じていました。
お気の毒な人間性
わたしはそれぞれの利用者さんにお声がけを意識してするようにしています。
娘のように可愛がってくださるおじいちゃんにはフレンドリーにおっはよーと言いますしちょっと気難しいおじいちゃんにはおはようございます~と相手によって態度を変えて接しています。
何かをする前には必ずお声がけをしてコミュニケーションを取って行う方が仕事がスムーズに行くからなんですね。
するとハラダさんが

うちは利用者にいちいちそんなこと言わへんで

そうなんですか
わたしは介護の基本ってお声がけだと思っているのでそうしていますけど~
そう言うと

こんなやつらに声かけなんていらんいらん
いきなり布団をめくられズボンをさげられてあそこを丸出しにされる気持ちがわからんのかいな。
介護施設がうちの施設でしか経験のないハラダさんはやりたい放題ですが自分とその利用者さんを置き換えて考えてみる。想う…
基本さえわからないこのババアが将来寝たきりになった時に同じ目にあったらどう思うんやろ…
無駄ですね。
わからないと言うよりわかってない わかろうともしていない。
ホントにお気の毒やわ~
根本的な人間性。
育った環境じゃない。
母となり子育てや周りとのお付き合い そして仕事をされていたんでしょうそこでの人間関係。
それらで人間としての成長があったはずなのに…
年を重ねて人から尊ばれるはずなのに…
82年の月日の中でハラダさんは何を学んできたんだろう。
そしてまた数年が経ち。
今度は一番仲良しだったお姉様と毎日揉めるようになりました。
観察してみるとつまり誰かをターゲットにしていないと気が済まないんでしょう。
みんなで力を合わせてがんばろーと言うタイプではないんですね。
仲良かったお姉様を毎日いびりネチネチ文句を言うのを何度も見ました。
そして突然…

うちはアンタには負けへんからな

負けへんって一体なにを…
相談されたわたしが思ったのは

なんの戦いやねん…
年齢が近いのもあったでしょうし一人で勝手に戦いを挑んでる。
アホくさ
わたしはオオタさんに

ほっとけばいいですよ 勝手に…
自滅すると思いますので。
オオタさんの日記帳が4冊目に入るまでに…
イケずされたことや言われたことをつらつらと夜中に書かずに済むように…
いつその日がくるのかな~と思っていたその日がやってきたわけですね。
はいはいお疲れさーん
職場に書類を出しに行ったその晩。
オオタさんから電話があると思ってました。
ハラダさんの退職の理由を伝える為に…
お聞きすると最近ではもう体が言うことを聞かずに仕事もかなりしんどかったそうです。
そんなことは周りの誰にも言わずに走り回っていたのでしょう。
重い利用者さんが持てずにオオタさんが困っていたそうです。
それを手伝おうとしていた正社員の女性に

手伝わんでいいで やられへんなら仕事辞めたらいいねん
そんなことも言っていたそうです。
でも自分も重い利用者さんを無理して抱えて腰とかもかなり痛めていたそうです。
みんなで協力しあえばいいのに…
一人の力なんて小さなものでそれをみんなでやれば楽だったのに…
結局。ハラダさんの退職理由は体がもう限界と言うものでした。
そして退職を経営者に連絡すると言われた言葉が
はいはーいおつかれさーん
の一言だったそうで…
引き留める言葉も理由を聞かれることもなくおつかれさーんの一言だなんて…
それをわたしに話すオオタさんが少しハラダさんをお気の毒に思ったそうで

いざそうなってみるとなんだか…

何お花畑みたいなこと言ってるんですか
もう1度。
ご自分の日記帳を最初から読んでみたらどうですか?
13年の間に言われてきたこと。
されてきたこと。
円満な職場にするために揉めたくないから我慢してきた日々のこと。
そして無念な想いで辞めていった人達のこと。
自分がしたことは必ず自分に返ってくる。
それが今のハラダさんの結果でしょうから。
そう言うと…
オオタさんが急に

なぁ12月にランチいけへん?

12月は…忙しいんですよ

うち アンタになにか酷いこと言ったことある?

まぁ…色々とありましたね

ぇーっ そんな酷いこと言った?

大丈夫ですよ
どんなことを言ったにしてもちゃんと反省する心がある。
そして誰にでも謝れる素直さがある。
オオタさんが職場を辞めることが近い将来あったとしても送別会はわたしが主催しますね。
と…心の中で思いながら

ランチどこか美味しいとこご存じですか?

ええとこあるねん

楽しみにしていますね
忙し…くもない12月が始まったらオオタさんとランチに行ってきます。
これからも一緒に仕事を頑張りましょう。
どうぞよろしくお願いします。


コメント