ずっとトマト

ボン

梅雨じゃなかったっけと言うぐらいお天気が続きもう真夏かと思うような気温の日々でした。

朝のワイドショーではどこそこが真夏日とか熱中症で搬送だとか段々と昔より暑くなっているのでホントに注意しなければ~と知り合いに教えてもらった点滴飲み?をやっています。

点滴飲みと言いますのは一気に水分を取るのではなくちびちび?飲むことだそうで一番水分補給になるそうですね。
意識しながらペットボトルに入れているお水を飲んでいるわけですが不思議なことに夕方になるとそれがチューハイに変わっていて

わたし
わたし

あれ…ペットボトルがない

まぁいいか。
チューハイの缶の表には天然水仕立てとか書いてあるし立派な水分補給ですよね。

都合の良い言い訳を自分で口に出して今日も水分補給をしてるし~で誤魔化しています。


そして毎朝してるこの子達の観察。




わーいわーい。
段々と大きくなっています。

周りをよく見るとあちこちに子供達が出来ていました。



ぷっくぷくしててホントに可愛らしいです。

もはやもう食べるよりも育っているのが楽しみなので間引き?ネットにはひと房にたくさんついてる場合どれかを取らないといけないと書いてありましたがそんなことは出来ません。

みんな頑張れ~と声援を送りぷくぷくしてるトマトを見るのが今一番の楽しみになりました。


もっとよく見るとかなり大きな子もいました。


うわぁ….
まん丸に太って頑張っているトマトの子達。

赤い食べ物

うちのボンは幼少期から食が細く赤ちゃんの頃はおっぱいもミルクも嫌って困っていました。

普通では離乳食と言うと5か月頃から?
育児書ではそう書いてありましたがまだまだおっぱいの時期なのに飲むのを嫌がる…
ノイローゼになりそうな毎日でミルクのメーカーを変えたり温度を変えたりあの手この手でミルクとの格闘をしていました。

出産した病院では小児科も併設されていたのでなにか不安なことがあるとすぐ行って相談を…



わたし
わたし

どうしてもミルクを飲まなくて…

小児科医師
小児科医師

そうですねぇ…

母子手帳の曲線もかなり下回っていて月齢からすると成長していない。

産まれた時も小さい赤ちゃんでしたが周りがみんなプクプクしているのにいつまでも鶏ガラみたいな体のボン。

赤ちゃんを何人か産んでいるお母さんならこんなこともそのうち飲むやろ~とどっしり構えていることでしょうがなんせ初めての赤ちゃん。
小さなことでもかなり神経質になりフラフラしながら育児書ばかり見ていました。


そして小児科の先生が



小児科医師
小児科医師

ちょっと早いですが離乳食始めましょうか

わたし
わたし

大丈夫ですか?

マニュアル人間のわたしはまだ4か月にもなってない赤ん坊に離乳食なんて与えて大丈夫なんだろうかとすごくビビりました。

しかし母乳やミルクを嫌がり栄養を取らない方がもっと不安です。
そして離乳食の本を買い込みおかゆをもっとドロドロにしたものやかぼちゃを裏ごししてペースト状のもの?
似たようなものではニンジンを裏ごしして…ほうれん草を裏ごしして…お芋をつぶして…
お魚も蒸して骨を取り除きペースト状に…..

今こうして書きながらも思うんですが





わたし
わたし

あ~めんどくさ

そしてしばらくは手作りで作っていた離乳食でしたがおかゆ以外のものは全部売っているものを使い出しました。

めんどくさいのもありますが食が細くて病院の指導された食事量をまったく取れてない。食べない。
なので1点おかずではなく小さじスプーン1杯ぐらいのおかずをたくさん並べて(瓶とかの離乳食から)
本人が口を開けたものを食べさせるようにしたんですね。

それでも少し食べるともう顔を背けて嫌がるのです。
ミルクと同じくどうしたもんやろ…と悩みながら観察してみるとトマトを潰したものをよく食べるようになりました。
そしてイチゴ。
のちに好物になったマグロのお刺身もですが赤い食べ物が好き?

赤…
赤い食べ物…


そしてそこから赤い食べ物って何があるんやろと考える日々になりました。


うどんとトマト

トマトが好きとわかり離乳食には必ずトマトを潰して出すようになりました。

甘いものとかカボチャとか美味しいのに少し食べてプイッ。
煮物も食べましたが少しするとプイッ。

これ無理やろな~と思った納豆は意外にもよく食べました。
匂いで拒否するかと思ったんですが初めて口に入れた瞬間にこちらの顔をジーっと見るので大げさに



わたし
わたし

お母さんこれ大好きっっ!!!

そう言うとまだ言葉もわからないのに一瞬嫌な顔をしましたがオカンが好きなら食ってやろ~て感じだったのでしょうか。
納豆を口に入れてくれ入れてくれと催促までしてくるようになりました。


しめしめ…
トマトと納豆が好き。とりあえず量は少しであっても生きていく食べ物が見つかった。
ホッとしました。


主食であるドロドロおかゆも段々とおかゆの形をしたものに移行していきましたがスプーンで口に入れるのがめんどくさい….
ベロベロバーとか機嫌をとりつつこっちを向かせないと食事が進まないことにダルくなってきたわたしはナイスなアイデアがひらめきました。


それはうどんのコマ切れです。

薄めたお出汁でクタクタに炊いたうどんを小さくきったもの。

テーブルの下に汚れてもいいようにシートを敷き幼児茶碗にうどんを入れておき手づかみで食べさせると言う技を発見して時々スプーンでおかずを口にいれる…

こうしてボンの食事が確立されていきました。


かかさないうどんとトマト。


大きくなるのかな~と不安な日々もうどん様とトマト様に頼って育児にもちょっと慣れてきた生後半年あたり。

おじいちゃんのトマト

今住んでいるこの家に旦那のご両親が住んでいました。

お義父さんは若い頃から美食家で高額なお店に行ってあれこれ食べていたそうです。
それが年を取って病気にもなり出歩くこともそうなくなりました。

たまにわたし達家族とご飯に行く時には大好きなてっちりを食べに行きましたが普段家ではそんなものは食べられません。

なら?
何を毎日毎食食べていたかと言うとうどんとトマトでした。

ワガママだったお義父さんが体のことを考えて食べていたはずもないのできっとそれが好きだったんでしょうね。
毎回うどんとトマトで飽きないのかなぁと思いつつお姑さんがわざわざあまり見ない八百屋さんまで買いにいき出来るだけ真っ赤なトマトを買っていました。

それにお刺身だのお義父さんの好きなものを数点並べてそれがお義父さんの食事風景。

ボンの離乳食が始まってからこの実家にくるとお義父さんのトマトとうどんをじっと見ています。


お姑さんが

お姑さん
お姑さん

ボンもご飯の時間やな~

おかゆ作ろか~と言うお姑さんに

わたし
わたし

いえ うどんとトマトでいいのでお義父さんの分けて貰えたら~

タンパク質は家に帰ってから納豆でも食べさせますと言いながらお義父さん用に作ったうどんを少し分けてもらい鍋でクタクタにして茶碗に入れて食べさせていました。


なんと楽ちんな食事でしょう。

うどんとトマトがあればこの二人は生きていける。
ひっひっひとほくそえみながらわたしとお姑さんはお肉を焼いて食べたりそれぞれ好きなものを食べながら楽をさせてもらいました。


お座りとハイハイとつかまり立ちが同時に出来たボンはその後もお義父さんの食事になると傍に寄っていきうどんをわしづかみにしトマトが入れてあるお皿に手を突っ込み勝手に食べるようになりました。
叱り注意するわたしにお姑さんもお義父さんも好きにさせたり~と言ってボンの手づかみ行為を止めることはありません。

ご飯を食べる前にはいただきますは?
終わるとご馳走様は?
そんなことを言葉がわからない赤ちゃんに言ってもしょうがないとわかっていてもきちんと教えたい。
手づかみも今のうちだけでそのうちにちゃんとスプーンが持てるようにしなければ…
そう言うわたしにお姑さんが


ミルクも飲まへんし食も細いこの子にしつけなんてまだいらん。

とにかく食べることを大事にしたり。

そう言われてボンがお行儀悪いことをしていても食べれたら…
大きくなれたら…
鶏ガラみたいな体が普通の赤ちゃんのようにぷくぷくしてくれたらいいや。

それからも毎日毎日うどんとトマトの日々が続きました。


好き嫌いはなくなんでも食べてましたがとにかく量が異常に少ない。
ある日は1日の総量が大さじ一杯ぐらいの日もありました。


旦那の弟がボンを見て

旦那弟
旦那弟

こんなに食わへんってこいつ呪われてへん?

わたし
わたし

呪われてるって…

半泣きになりながら食事量を増やすことがボンの幼少期の…
いや大きくなってからも一番の課題でした。


その後も小食は続き…そうですね。
やっとご飯のお代わりをするようになったのはもう高校生の最後のあたりでした。


わたしはボンの育児の思い出と言えば自分が春日局になったことです。
春日局と言う人は徳川家光を育てた乳母の方ですが小食だった家光さんをどうしたら大きくなれるのかと考えたあげく七色の飯を吹いたと言う逸話があります。

どうにかしてご飯を食べさせたい。
そのために少し大きくなってきた頃に好物となったマグロを毎日買う日々。
お刺身なんて庶民が毎日食べるものではありませんがマグロを出してあげるとご飯の量が増えるので無理して買っていました。

そして絶対にかかさないトマト。


昔の職場であるスーパーでわたしがトマトを買う時に傷つけないように抱っこしているのでちょっとした有名人にもなったりしていました。


🍅🍅🍅


永遠に買い続ける🍅





好きじゃないとか….

小学校は給食でしたが幼稚園中学そして高校のお弁当。

一体何年ぐらいお弁当を作ってきたのでしょう。
栄養とかそんなことよりも本人の食が進むもの。そればかり中身を考えてきました。

よく周りのお母さんがお弁当作りってめんどくさいやんなと言っていましたがわたしはめんどくさいとかありませんでした。
いやめんどくさいです。
めんどくさいんですが何よりも食べてくれるかどうか。そしてお弁当箱を開けた時のボンの顔を想像して毎日作ってました。

晩ご飯のメニューよりもお弁当の方を考えて残った食材で晩御飯を考える…

そして大事なことはお弁当に必ず入れなくてはならないプチトマト。

大好きなトマトをお弁当に入れるときっと嬉しそうに食べるはず…
そうして12年間のお弁当作りに週に2~3度ある大学のお弁当。

いつまでこうしてお弁当って作るんやろな~と思っていたある日。
帰宅したボンがボソっと言う一言。



ボン
ボン

俺 プチトマト好きちゃうねん

わたし
わたし

えええええええええええ

アンタ トマト好きちゃうん。


すると



ボン
ボン

トマトは好きやけどプチトマトはまたちゃうねん

わたし
わたし

どっちもトマトやん

ボン
ボン

それがちゃうねんな~

オイ

プチトマトが好きじゃないってもっとはよ言えよ。

お弁当に入れるたった1個のプチトマトの為にないと気がつくと車で走って買っていたのに….
雨の日も嵐の日もプチトマトを買いに行っていたのに…

プチトマトがあんまり好きじゃない。
これを聞いてもう腰が抜けそうになってカーペットにしゃがみこみました。


お義父さんにお供え



ボンがトマトを好きなのはきっと血なんでしょうね。
おじいちゃんのトマトを横取りして食べていた幼少期。

トマトのおかげで体も大きくなり食も心配どころか食べ過ぎてダイエットみたいなこともしているそうです。


良かった….体が大きくなって。
もう心配はいりませんね。


今日の朝の我が家のトマト達を見てきました。

わたし
わたし

わお~ 赤くなってきた

収穫にはまだ先でしょうが真っ赤になったらお義父さんにお供えをしてボンに横取りさせてくださってありがとうございますと言おうと思っています。



お義父さん…

天国でトマト食べてますか?



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